経営改善を進めていくための前提条件は、企業(経営者)と銀行とが同じ認識と目的を持つことが重要です。 経営改善とは企業の将来像を描き、明確な目標を掲げ、環境の変化に対応する革新を行なうことです。そのために経営者は、数々の危険や痛みをともなう苦しい判断を下しながら、利益、成果を生み出し、企業を存続させていかなければなりません。 言い換えれば、経営改善は経営者自身が変わらないと進展は見込めないということです。 この点を経営者がしっかりと認識するとともに、銀行の支援方針を理解し、やる気と連帯感を持つことが必要となります。 (1)問題点の抽出 経営改善計画を策定するにあたり、企業実態把握(現状の把握と課題抽出)を通じて企業の問題点を明らかにする必要があります。 分析プロセスとしては、環境分析(外部環境)による事業の機会と脅威、自社分析(内部環境)による強みと弱みを整理し、現在の事業領域や経営の方向性が正しいか否かをチェックします。 とくに、経営の方向性については、業界動向、同業他社の動き等さまざまな情報により検証する必要があります。誤った方向性を前提とした経営課題解決策では、適正な効果が期待できないばかりではなく、場合によっては事態をさらに悪化させることになりかねません。 ■企業実態把握の方法 @経営悪化のプロセス A経営悪化の内部要因分析 B経営悪化の外部要因分析 CSWOT分析 D赤字要因の把握 Eキャッシュフロー分析 また、業績が悪化すると業界の問題点や自社の弱みばかりが強調され、先行きに対する閉塞感が漂いがちになります。しかし、上記の視点を踏まえたうえで自社の強みを冷静に振り返ることで、成長要因や能力面の特徴を再点検することが重要です。 すなわち、新たなビジネスチャンスの発見や強みを効果的に活かす前向きの発送につなげることにより、事業再生の活力を醸成することが重要なのです。 (2)方向性の検討 環境分析、自社分析とこれらに基づく今後の方向性の検討にあたっては、企業の代表者をはじめ役員、各部門長等実際に経営改善計画の実行を責任ある立場で担っていくキーマンが、ともに考え摺り合わせて共通の認識としておく必要があります。 この下準備が実効性のある具体的な経営改善計画を作成する土台となります。 また、整理した課題の相互関連、原因や解決策の共通性を検討し、計画策定における重点課題の絞り込みへの準備を行なっていきます。 経営改善計画の最終目標はキャッシュフローの改善であり、改善にどのように、またどの程度取り組むかが重要な課題となります。 具体的な経営改善計画の作成は、収支・財務の中期目標数値の設定と解決すべき重点経営課題の抽出を行ない、次にそれぞれの課題に対しての具体的実現策、解決策とその実行スケジュールを作成することになります。 問題の解決方法としては、 @業務の再構築 A事業の再構築 B財務の再構築 の3分野に区分することができます。 また企業実態の分析結果をベースとして、問題解決に向け計画の策定を行なうことになります。
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