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| 債務者区分の内容と判断基準―破綻懸念先 |
定 義 2)金利減免、棚上げ先で、実質債務超過の債務者 「破綻懸念先」の内容を、上記のように「自己査定マニュアル」に記載していることが多いです。 しかし、これらの債務者については、業種の特性、事業の継続性、収益の見通し、償還能力、経営改善計画の妥当性等々、銀行の支援状況等を含めて総合的に勘案して債務者区分を判定しなければなりません。 実際に私が信用金庫に在職していた時も、中小零細企業においては経営改善計画が策定されていない場合が多く、財務状況も芳しくないのが一般的でした。 したがってこれらの中小零細企業の債務者区分に当たっては、企業の技術力、販売力、成長力、さらに企業の代表者やその家族の資産・収入等や保証・担保の状況等を踏まえて判断する必要があります。 私が担当していた債務者は、毎月の借入金の返済も約定通りに履行しており、過去にも延滞したことなど1度もありませんでした。ただ財務内容は2期以上の債務超過となっていたため、債務者区分は「その他要注意先」と判定しました。 これは「破綻懸念先」の債務者区分の定義が上記の「1)元本の返済もしくは利息の支払が3ヶ月以上6ヶ月未満の延滞先や条件変更先で、実質債務超過の期間が概ね2期以上の債務者」となっていたために、そう判断したのですが、金融庁の金融検査では「その他要注意先」ではなく、「破綻懸念先」にランクダウンされました。 その理由が「延滞はしていないが、2期以上の債務超過であり、元金および利息の回収について懸念がある」という理由でした。 たしかにその企業の債務超過の額はかなり大きかったのですが、このようにまったく延滞をしていない(延滞をしたこともない)債務者でも、財務内容によっては「破綻懸念先」にする必要があるということです。 私もこの債務者の査定にあたっては、内心は「破綻懸念先にすべきではないか」との考えもあったのですが、当時は少しでも上位の債務者区分にしたいとの気持ちから「その他要注意先」にとどめた経緯があります。 それを金融検査官にズバッと切り捨てられてしまいました。貸出金額がかなり高額だったために貸倒引当金の計上もかなり大きかった記憶があります。 よって破綻懸念先の判定にあたっては、「元金および利息の回収について懸念があるか、ないか」で判断する必要があるということです。
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