○貸借対照表の一体化 「8.正常先と判定される債務者」で説明した、会社の貸借対照表や損益計算書に代表者やその家族の資産・収入等を一体化するとはどういうことかについて説明します。 イ)会社の貸借対照表の中身をチェックし、不良資産等があれば控除する。 ロ)代表者やその家族の所有資産を正確に把握し、時価で評価する。 ハ)代表者やその家族の負債(住宅ローンやその他借入金額)を確認する。 ニ)イ)でチェックした会社の貸借対照表に、ロ)とハ)で把握・確認した代表者やその家族の資産・負債を加え、修正貸借対照表を作成する。 ホ)修正貸借対照表の資産に余力があるか、資産の余力額はいくらかを算出する。 この段階で資産に余力がなければ、債務超過であり、基本的に債務者区分は「正常先」とは判定されません。 ○損益計算書の一体化 イ)会社の損益計算書の売上高等の中身をチェックする。 ロ)代表者やその家族の収入状況(役員報酬や不動産賃貸収入等)を把握する。 ハ)代表者やその家族の生活費がいくら位かかるかを把握する。 ニ)代表者やその家族の住宅ローン等の借入金の年間返済額(利息含)を把握する。 ホ)イ)の会社の損益計算書の税引後当期利益にロ)の収入を加算し、ハ)の生活費とニ)の年間返済額を控除し、修正損益計算書を作成する。 この段階で赤字となれば、債務者区分を「正常先」と判定するのは困難です。 ただ修正損益計算書が赤字でも長期借入金の償還財源(キャッシュフロー)が確保されていれば、「正常先」と判定される可能性は大きいです。 以上により作成した修正貸借対照表と修正損益計算書、それに担保や保証の状況を勘案して債権の回収の可能性に特に問題がなければ、会社の決算書と代表者やその家族の資産・収入を一体化した査定をすることができます。
≪特別無料レポート≫ 信用金庫の融資担当者だったから知っている!借りられる会社・借りられない会社 (e-Book PDF A4版 40ページ)