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知らないと借りられない!
知らないと借りられない!【銀行融資獲得の掟】ロゴ
中小零細企業の経営者と個人事業主のための
 銀行員がチェックする経営者の資質のポイント

 銀行では融資判断にあたっては「経営者の資質」、「販売力」、「技術力」などの定性面を重視します。
それは、この3項目の総合力が将来的な企業収益やキャッシュフローに大きな影響を与えるからです。
たとえば、技術力あるいは販売力だけが優れていても企業の業績は良くなりません。
そこで、ここではまず「経営者の資質」のチェックポイントについて説明します。

 多くの中小零細企業において、大株主兼経営者である社長の能力(意思決定力・経営実務能力)次第で、企業業績が左右されます。
中小零細企業の場合、社長やオーナー一族が経営に強い影響力を持っているからです。

 したがって、社長と社長を補佐する経営陣の資質を詳細に把握できれば、企業の将来の収益力やキャッシュフローの動向もある程度は予測可能です。
このように、経営者の資質の把握は銀行の融資判断には、欠かせないものなのです。

■三大評価項目から実態把握
 経営者の資質を評価するには、大きく次の3つの評価項目でみていく必要があります。
なお、以下の評価項目は中小企業診断協会の「中小企業の評価マニュアル」を参考にしています。

(1)経営者の物事の考え方・性格等
 どちらかと言えば、経営者個人に先天的に備わった資質で、最も重要な項目です。
次の5つの項目から評価します。

@先見性
□社長は事業の先見性を持っているか
□社長の先見性は自社の現状や業界環境から判断して、革新性・実現性・妥当性があるか

A意思決定・責任感
□社長は会社のすべての意思決定の最終責任を負っているか
□経営者の意思決定は迅速に行なわれているか
□経営者は一度意思決定した事項を最後までやり遂げる姿勢か
□社長は計画の達成状況が極めて悪いというような場合に備えて、合理的な撤退戦略を用意しているか

B権限委譲
□社長は部下に一定の決定権を与えているか
□経営重要事項は取締役会などで決定されているか

Cリーダーシップ
□職場に活気が感じられるか
□従業員の勤労意欲を刺激する工夫を行なっているか
□部下を理解する、理解しようとする姿勢を持っているか
□取引先の協力を得られるような人心掌握力を持っているか

D謙虚さ
□助言しやすい雰囲気があるか
□社内で部下の意見を取り入れる制度があるか

(2)経営者の経営に関する能力・取り組み姿勢
 経営者自身の実務的な経験・努力によって養われる評価項目で、管理能力など8つの評価項目で評価します。
企業の実態把握に不可欠な項目であり、これらの項目の評価が高い経営者は取引先からの信頼感を高めます。

E管理能力
□管理能力は十分か
□達成すべき目標や方向性は明確か
□目標や方向性と現実のギャップ(問題)を認識し対策を講じているか

F計数管理能力
□自社の決算概略を把握しているか
□市場環境を数字で把握しているか
□経営判断に必要な項目の数値を把握しているか

G向上心
□変化へのチャレンジ姿勢があるか
□常に顧客中心の考え方で将来を考えているか
□常に「こういう改善点がある」といった問題意識を持っているか

H情報開示姿勢
□取引先等に自社の決算を公表しているか
□HP・パンフレット等で自社商品・技術・経営方針などを説明しているか

IIT化戦略
□明確な情報化の方針があるか
□経営者自身がITを活用しているか

J経営後継者の育成
□後継者となる人材を決めているか
□後継者に対して特別な教育指導を行なっているか
□適正な後継者が育っているか

K公私混同
□家庭生活、一族との関係は円満か
□投機や趣味への関心が激しくないか
□不当に高い役員報酬でないか

L経歴
□過去どのような経歴を歩んできたか
□過去の失敗を教訓にしているか
□職歴に偏りがある場合、その対策がとられているか

(3)企業経営で実践されている経営基本管理などの実施状況
 企業活動の結果で見る項目です。
これは6つの項目で評価します。
経営者の考え方や能力・取り組み姿勢等が実際の経営にどう反映されているかを見ることによって、評価の現実性を高めます。

 優れた経営者や優れた企業では、これら三大評価項目すべてがバランス良く高いランクで評価されています。
また、経営者自身の資質の評価項目にアンバランスがあっても、これを補うスタッフや外部助言者を活用できれば、優れた経営は可能になります。

M経営理念・ビジョン
□経営理念・ビジョンはあるか
□経営理念は独り善がりのものでないか
□従業員に十分周知させているか
□日常の活動に反映されているか

N事業計画
□事業計画はあるか
□事業計画を文書化しているか
□事業計画の内容は適切か
□主要業務の目標が明確で、計画・実績の差異分析が定期的に行なわれているか

O柔軟・機動的な組織体制
□組織構造を機能・事業に分けて部門化しているか
□職務分掌・権限に関する規定があるか
□部門間の摩擦・対立を調整しているか
□迅速な情報伝達・情報共有化がなされているか
□戦略課題に対応し組織構造を柔軟に見直しているか

P人事雇用政策
□中・長期的な人事・雇用政策はあるか
□外部専門家を活用しているか
□人材派遣会社等を活用しているか
□適切な教育・研修を行なっているか

Qリスクマネジメント
□企業に損害を与える可能性のあるリスクへの対応体制が整っているか
□製造物責任(PL)への対応は十分か
□環境問題への対応は十分か
□法令遵守は徹底されているか
□取引先倒産リスクへの対応は十分か
□従業員の適性管理は十分か
□顧客情報の保護は十分か
□リスク発生時の対応策と再発防止活動は十分か

R社会価値の創出
□社会貢献などへの取り組みは十分か


 以上が中小企業診断協会の「中小企業の評価マニュアル」の概要です。
実際の評価に当たっては、経営者に直接ヒアリングするほか、必要により各種関連資料を見せてもらい、チェック項目について「○、×、△」などでランク評価します。



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